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はじめてのClaude Code
Spreadsheet・GASで小さな仕組みを作る
Claude Chatは使ったことがある。でも、システムやプログラムは作ったことがない。そんな人が、GoogleスプレッドシートとGASを使った仕組みにClaude Codeを導入するための、最初から順番に読むガイドです。
最初に安心してほしいこと
最初からプログラマーになる必要はありません。
Claude Codeに「何を作りたいか」を伝え、分からない言葉を質問し、変更前後を確認する。まずはこの役割で十分です。ただし、AIが作ったものを本番に反映する前には、人間が確認する習慣を持ちます。
このページでいう「Code」は、Claude Codeのことです。Claude Chatと競争させるのではなく、Chatを相談役、Codeを作業場所として使い分けます。
まず言葉を4つだけ覚える
| 言葉 | かんたんな意味 |
|---|---|
| Spreadsheet | Googleの表計算ソフト。表、入力欄、集計結果を置く場所です。 |
| GAS | Google Apps Script。Spreadsheetを自動処理するためのJavaScriptに似た仕組みです。 |
| ウェブアプリ | URLを開くと画面や処理を使えるようにしたGASの公開方法です。 |
| Claude Code | 自分のフォルダにあるコードを読み、編集し、テストを手伝うClaudeです。 |
たとえば、Spreadsheetをデータ置き場、GASを自動処理、ウェブアプリを利用者向けの入口、と考えると分かりやすくなります。
Claude ChatとClaude Codeは何が違うの?
| やりたいこと | 向いている場所 | 理由 |
|---|---|---|
| アイデアを相談する | Claude Chat | 会話しながら考えを整理しやすい |
| コードの意味を聞く | どちらでも | 短いコードならChatでも十分 |
| フォルダ全体を調べる | Claude Code | ファイルを一つずつ貼らなくてよい |
| 複数ファイルを変更する | Claude Code | 関連箇所を探して差分を作れる |
| 変更前に戻す | Claude Code+Git等 | 変更履歴を残しやすい |
Chatは相談室、Codeは作業場。 Chatで「こういう仕組みを作りたい」と考え、Codeで実際のファイルを確認しながら進めるイメージです。
なぜ初心者でもClaude Codeが役立つのか
1. コードを全部コピーして貼らなくてよい
Chatでは、AIに見せたいコードを自分でコピーする必要があります。Codeでは、許可したフォルダの中をClaude Codeが調べ、必要なファイルを自分で見つけます。
2. 「どこを直したか」が見える
AIの回答をコピーして貼るだけだと、元のコードとの差が分からなくなりがちです。Codeでは、変更したファイルや差分を確認してから進められます。
3. 作ったものを後から説明できる
コードだけでなく、README、使い方、テスト、変更履歴も同じ場所に置けます。「自分しか分からない仕組み」になりにくいのが大きな利点です。
4. 小さく試して、戻せる
最初から全部作り直すのではなく、「この画面の文言だけ変える」「この入力チェックだけ追加する」と小さく進めます。失敗しても、変更前の状態に戻せるようにしておきます。
導入前に準備するもの
- Googleアカウント
- Claudeを使えるアカウントまたは契約
- コードを置くパソコン(Mac / Windows / Linux)
- 既存GASウェブアプリのバックアップ
- 作業用の空きフォルダ
スマートフォンだけでは、最初の導入は難しいです。
Claude Chatで相談することはできますが、Claude Codeの導入、ファイル管理、バックアップはパソコンで行うのがおすすめです。
導入手順:画面の意味から説明
- まず今のウェブアプリを触らずに確認する
現在の公開URL、何を入力するものか、どのSpreadsheetに書き込むものかをメモします。分からない項目があっても、ここでは変更しません。 - GASのバックアップを作る
Apps Scriptの画面でプロジェクトを開き、現在のコードを保存しておきます。可能ならSpreadsheet自体もコピーし、コピー側を検証用にします。 - Claude Codeをインストールする
ターミナル(黒い画面)を開き、公式のインストール方法を使います。ターミナルが初めてでも、この1行を貼るだけで始められます。
# macOS / Linux / WSL
curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash
claude
WindowsはPowerShell用の公式コマンドがあります。OSに合わないコマンドを無理に使わず、公式QuickstartのWindows欄を確認してください。
- ログインする
claudeと入力すると、初回はログインを求められます。画面の案内に従ってClaudeのアカウントでログインします。 - GASをパソコンに持ってくる道具を入れる
clasp(クラスプ)は、Apps ScriptのコードをGoogleとパソコンの間で同期する道具です。Claude Codeそのものとは別の道具です。
npm install @google/clasp -g
clasp login
この手順ではNode.jsが必要です。npm が見つからない場合は、先にNode.jsを公式サイトからインストールします。エラーが出たら、エラー全文をClaude Chatに貼って相談して構いません。
- Apps ScriptのIDを確認する
Apps Scriptのプロジェクトを開き、左側の「プロジェクトの設定」から「スクリプトID」を探します。これはコードの名前ではなく、Google上のプロジェクトを特定する番号です。 - 作業用フォルダを作り、コードを取得する
パソコン上に今回のプロジェクト専用フォルダを作ります。そのフォルダで次を実行します。
mkdir my-gas-project
cd my-gas-project
clasp clone <ここにスクリプトID>
うまくいくと、GASのファイルがパソコンのフォルダに現れます。この時点では、まだGoogle上のコードを変更していません。
- そのフォルダでClaude Codeを起動する
同じターミナルで、次を実行します。
claude
- 最初は「見るだけ」と頼む
最初から修正を頼まず、何があるか説明してもらいます。初心者ほど、この順番が安全です。
このフォルダのGASプロジェクトを変更せずに調査してください。
私はプログラミング初心者です。
1. どんなファイルがあるか
2. どのファイルが最初に動くか
3. Spreadsheetのどこを読み書きするか
4. ウェブアプリとしてどの入口があるか
5. 分からないことと、確認が必要なこと
を、専門用語を説明しながら教えてください。
- 小さな変更を1つだけ頼む
たとえば「画面の見出しを変える」「入力が空なら警告を出す」など、結果を確認しやすい作業から始めます。 - 変更内容を説明してもらう
「変更したファイル」「変更前後の違い」「確認方法」「元に戻す方法」を必ず聞きます。 - 検証用のウェブアプリで試す
既存の公開URLをいきなり上書きせず、コピーしたSpreadsheetや検証用デプロイで画面・入力・書き込みを確認します。
ウェブアプリを壊さないための順番
バックアップ → 調査 → 小さな変更 → 検証用デプロイ → 実機確認 → 本番反映
Claude Codeに任せるのは、主に調査・コード編集・説明・テスト準備です。公開URLの変更、権限設定、トリガー、本番デプロイは、内容を理解してから人間が承認します。
GASのウェブアプリでは、コードが正しくても次の設定が違うと動きません。
- 誰として実行するか
- 誰がアクセスできるか
- どのバージョンを公開しているか
- Spreadsheetへの権限があるか
- 入力した値をどこへ保存するか
これらはコードの中だけでは決まらないため、Claude Codeの報告を読んだうえで、Apps Scriptの画面と実際のURLを人間が確認します。
初心者が最初にClaude Codeへ聞いてよい質問
- 「このファイルは何をしているの?」
- 「この関数は、いつ呼ばれるの?」
- 「この変更でSpreadsheetのどの列が変わるの?」
- 「この作業をする前に、何をバックアップすべき?」
- 「まだ変更せず、選択肢とリスクだけ説明して」
- 「専門用語を使ったら、その場で意味も説明して」
よくあるつまずき
| 困ったこと | まずすること |
|---|---|
| ターミナルが怖い | コマンドを1行ずつ実行し、表示された結果を確認する。分からないまま複数行をまとめて実行しない。 |
npm が見つからない | Node.jsが入っているか確認する。Claude Chatにエラー全文を貼って相談する。 |
| どのフォルダにいるか分からない | Claude Codeに「現在のフォルダと、ここで触るファイルを説明して」と頼む。 |
| コードを変更されたくない | 「変更せずに調査」「コマンド実行なし」と明示する。 |
| ウェブアプリが動かない | コードだけでなく、デプロイ先、実行ユーザー、アクセス権、Spreadsheet IDを確認する。 |
まとめ
初心者にとってClaude Codeの価値は、魔法のように全部作ってくれることではありません。自分のコードを一緒に読み、分からない言葉を説明し、変更前後を見せ、少しずつ作業を進められることです。
最初の目標は「すごいシステムを完成させる」ではなく、既存GASをバックアップし、ローカルで眺め、Claude Codeに変更なしで説明してもらうことです。
公式情報
- Claude Code Quickstart — インストール、ログイン、最初のセッション
- Set up Claude Code — 対応環境と導入方法
- Google Apps Script: clasp — ローカル開発、同期、バージョン、デプロイ
導入方法・対応環境・利用条件は更新される可能性があります。実際の導入時は公式ページの現行記載を確認してください。